【AI時代の設計者「何を決めるか」「何を決めないか」】
- Miida Masaki
- 2 日前
- 読了時間: 3分
50年設計を続けたメンターが若手に語るフェーズ別“距離感”の整理
2026.01.22
建築でAIが話題になると、つい「きれいな絵が出る」「時短になる」に目が行きます。
でも実務で本当に効くのは、そこではないと感じています。
設計は“絵作り”ではなく、判断の連続です。
そしてフェーズが変わるたびに、設計者が引き受ける判断の質は切り替わります。
AIを導入するうえで大事なのは、
AIに任せる/任せないを感覚で決めないこと。
各フェーズで「何を決めるべきか」「何を決めてはいけないか」を言葉にしておくことです。
今回、私が整理したのはこの一点です。
AIを“提案してくれる道具”としてではなく、判断の根拠を可視化し、比較条件を揃え、ごまかしを効かなくする装置として扱う。
そのとき設計者に残るのは、操作スキルではなく、説明責任と判断の引き受けです。
目 次
1.なぜ「距離感」が主題なのか
2.企画・構想:正解を急がず、判断軸を仮置きする
3.基本設計:骨格を固定し、同条件比較で決める
4.実施設計:新しい判断を増やさず、整合と責任をロックする
5.伝達(静止画/動画):設計判断の代替ではなく、合意形成の拡張
6-1.参考資料編- 1 Alツール詳解:性能と実務適用ガイド
6-2.参考資料編- 2 業界俯瞰レポート
/一般公開情報ベース/建築・不動産を横断する広角 的資料
/ 実用化が進む不動産業界の「ボリュームスタディ用AIツール」
7.全文・図版•検証動画・チートシートリンク
1. なぜ「距離感」が主題なのか
AIは“答え”をくれますが、その答えは「設計の責任」を引き受けてくれません。
設計者が引き受けるべきなのは、選択肢の中から最適解を選び、なぜそれを選んだかを説明することです。
AIは判断を代替するのではなく、判断の根拠を可視化して、設計者の決断を重くします。
2. 企画・構想(発散→仮置き)
この段階は「正解」を急がず、判断軸を仮置きして比較するフェーズです。
AIには、条件整理・言語化・概念図・コンセプトシートの“たたき台”を担わせる。
一方で、価値判断や早期確定はAIに決めさせない。
3. 基本設計(収束→骨格固定)
ここからは、戻れない一線を引く段階です。
AIが効くのは「形状を維持したまま、表層・光・環境条件を同条件で比較する」使い方。
このフェーズは、AIによってごまかしが効かなくなる。だからこそ、設計者の判断が研ぎ澄まされます。
4. 実施設計(確定→整合)
新しい判断を増やさず、整合・納まり・説明責任を固める。
AIは“作り直しの提案”ではなく、矛盾や見落としを早期にあぶり出す補助として使うのが安全です。
5. 伝達(静止画/動画)
動画は設計判断の代替ではなく、比較提示と合意形成の拡張です。
静止画では伝えにくい空間情緒やスケール感を補助しつつ、前提条件と比較軸を崩さないことが大前提です。
6.全文・図版・チートシート・検証動画リンク
資料一式は更新しながら運用するため、Google Driveフォルダにまとめています。
DriveフォルダURL:https://x.gd/1iojt
